吹田市千里中央の胃内視鏡検査(胃カメラ)・胃腸内科・肛門外科・整形外科

潰瘍性大腸炎・クローン病

潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎の内科的治療と手術のタイミング

潰瘍性大腸炎(Ulcerative Colitis、以下UC)は、厚生労働省により特定疾患と認定されていますが、患者数は年々増加し現在8万人前後と言われています。

UCの病態等については他に譲りますが、治療の第一歩は「内科的治療・保存的治療」です。また、その治療法もステロイド一辺倒だったものから免疫調整剤(免疫抑制剤)への治療も増えてきています。

私(院長:中埜廣樹)は、日本で最もUC手術症例数が多い現在の「兵庫医科大学・IBDセンター外科」で数多くの症例の診察、執刀をしてきましたが「手術に対する安全性の認知度の低さ」や「術式・手術計画の特殊性」のためか、かなり重篤な状況になるまで内科治療を継続している(されている)症例を目にしてきました。

UCは、手術のタイミングを適確に判断しなければ「死に至る」こともある疾患です。
またUCは癌化する可能性があるので、症状が落ち着いていても長期経過例(発症後10年以上)は注意が必要です。

以下のような疑問をお持ちの方は、一度当クリニックにご相談下さい。

だたし、説明には時間が必要ですので電話で診察予約をお願いします。
また、必要があれば兵庫医科大学・IBDセンターをご紹介させていただきます。

回腸嚢炎

回腸嚢炎は、術後の長期予後を左右する代表的な晩期合併症のひとつですが、原因はいまだ不明です。

わが国での発生頻度は累積10年で12%前後とされていますが、欧米では約1/3の患者に発生すると報告されています。
初回の発症は、術後2年以内に起こることが多く時間の経過とともにその発生頻度は高くなります。

術後、突然の排便回数の増加、水様性下痢や粘血便、下腹部不快感、腹痛、発熱、全身倦怠感などの症状が出現した場合は、一度内視鏡による検査を受けたほうが良いでしょう。

ほとんどは抗菌剤(シプロキサシン)の経口投与により軽快しますが、中には治療に抵抗し、痔瘻や膣瘻を形成し、最終的に回腸嚢切除および回腸人工肛門造設術が必要となる症例も存在します。

また、長期間にわたる炎症後に異型上皮(前がん病変)や癌の発生の可能性も報告されており、内視鏡による定期的な検索が必要となります。

当クリニックで、回腸嚢炎の検査、治療を受けることができます。

クローン病

クローン病の病態に関する記載は割愛させていただきます。

栄養療法

腸管を【安静におく】ことで緩解状態に導入し、炎症が抑えられて症状の改善がみられます。
しかし、食事制限は精神的に厳しく、重症例では長期の絶飲食が続くこともあります。さらに、緩解維持のためには【継続的】に行わなければならない上、成分栄養剤を摂取する必要もあります。

ただ、食事を制限するだけで症状の改善がみられることが多く、副作用もないため、優れた緩解導入法ということもできます。

具体的には、脂質の摂取制限(牛肉、豚肉、鶏肉類の制限)や繊維質の食品を避けることからはじまります。
しかし、近年では狭窄のない場合に限っては繊維質の制限を行わないこともあります。

しかしながら、食事制限によってむしろQOLの低下をきたすとの考えもあり、主治医との相談の上で一時的でも制限を緩めることも考えられるようになっています。

薬物療法

5-アミノサリチル酸(5-ASA:w:5-aminosalicylic acid)製剤が用いられることが多く、栄養療法と併用されます。

主として用いられる5-ASA製剤(メサラジン)の錠剤は、持続的に成分が放出されるように製剤されているため上部から下部消化管の広域に有効です。
また、従来品の副作用の主因となっていた成分を含まないため副作用も少ないと言われています。

重症例ではステロイド剤が用いられることがありますが、非常に効果が高い一方で副作用の問題が大きいため投与は慎重かつ大胆に行われるべきだと考えます。

このようなステロイドの副作用を低減するために6-メルカプトプリン、アザチオプリンといった免疫調整剤(免疫抑制剤)が用いられることもあります。

現在、インフリキシマブ(レミケード)という免疫抑制剤に近い薬(TNF-アルファー阻害剤)が使われ、著しい狭窄や内瘻や膿瘍以外はすべて適応であり画期的な効果があるが、結核、投与時反応などの副作用に注意する必要があります。

手術療法

クローン病の手術の大原則は「できるだけ腸管切除をしない」ということです。
クローン病の患者様が、生涯に受ける手術が1回で済めばよいのですが、複数回の手術をうける場合…

その都度腸管を大量に切除→短腸症候群→自分の腸管での水分、栄養吸収が困難→在宅高カロリー輸液療法に(寝ている間に、高カロリーの点滴をする)

という経過をたどってしまいます。

では「極限まで手術を避けるのが最善か?」と問われると、そうではないというのが実状です。
最後の最後まで手術を避けてきたことによって、最終的に大量小腸切除に至った症例も多数見てきました。

そのため、クローン病の手術適応には専門医の適確な判断が重要になってきます。
当クリニックでは検査画像、データをお持ちになっていただければ手術時期のアドバイスをさせていただきます。

だたし、説明には時間が必要ですので電話で診察予約をお願いします。
また、必要があれば兵庫医科大学・第2外科、あるいは下部消化管内科をご紹介させていただきます。